2020.03.13
自分が生まれた頃のクルマ
SHINWA Magazine vol.6
SHINWAグループは、特徴あるブランドが多くある事で自然とクルマ大好き人間が大勢います。そんな彼らの「クルマとわたし」と題する作文です。皆様は、クルマを好きになるきっかけは何でしたか?
「クルマとわたし」
いつ頃からクルマやバイクに興味を持ったのか、はっきりとは覚えてはいませんが、高校生の時には、WRC、パリダカ等のラリーや、F-1、Cカーのサーキットレースにものすごく好きでした。雑誌「レーシングオン」や「オートスポーツ」もよく読んでいたし、そのころはテレビでパリダカのダイジェスト版を毎晩放送があり欠かさず見ていた記憶があります。
でも、自分が乗りたいクルマとしては、ラリーやレースで活躍していたクルマではありませんでした。当時、結構売れていた?エンスー(死語)雑誌の「Tipo」や「NAVI」、漫画「GTロマン」などの影響もあり、古いヨーロッパ車に興味があり、ぜひ自分が生まれた頃のクルマに乗ってみたいと思っていました。
そのころに興味があったクルマたちは、アルファロメオ1750GTV、BMW2002、スーパーセブン、Fiat500、Rover・Mini、シトロエン2CV等々。スーパーセブンは1台持ちでは現実的ではないので却下。一時は、本気でアルファロメオを手に入れようと思ったのですが、その当時でも結構高価でしたし、古いイタ車はヤバい、と色々耳に入ってきており、じゃあもう少し高年式の物で何かないかなぁ~と思案していたところ、Miniは身近に乗っていた友人がいたのでこれも除外。じゃあ、当時、数年前まで新車で販売していたシトロエン2CVにしよう!ということになりました。
当時は自動車とは全く関係のない会社に勤めていたので、たまたま親戚で中古輸入車販売をしている人がいたので、そこのツテで、最終型の3年落ち、走行数千kmの程度の良い個体が見つけてもらい、20歳そこそこでローンを組み、念願の2CVに乗り始めました。
成人式に乗っていったらものすごく目立ったり、信号待ちで小学生にニコニコ手を振られたりしました。エアコンなんてついていないし、ヒーターもほぼ効かないクルマで、夏はウチワ片手にタオルを首にかけ冬は外を歩く時と同じように厚着して。全塗装したり、シートを張り替えたりしながら、23年ずっと乗り続けました。23年も乗っていればトラブルは多少はありましたよ。でも、こんな車種ですから、調子崩しても「機械なんで、壊れて当たり前。壊れたら治せば(治してもらえば)いいじゃない!」と、当たり前のように感じていましたから、トラブっても苦になりませんでした。でも、他の人が思うほど壊れていないんじゃないかな?毎日通勤で乗っていましたが、故障が原因で会社に遅刻したことは一度もありませんでしたから。
数年前、そろそろ、くたびれたボディとオイル漏れが激しくなってきたエンジンをオーバーホールしようと思っていたころ、今の愛車「MINI」のお値打ちな話が出たので、この機会レストアしようと決心しました。でもいつ復活させられるかわからなかったし、ナンバーが付いたままだと税金がもったいないので、泣く泣くナンバーを切りました。さよなら豊橋50ナンバー、です。
しかし、レストアを始めようと思って早や3年、全く手つかずで放置状態になっています。いつも自分の目に入るところに置いてあるので、その存在を忘れることはないのですが、なかなか重い腰が動きません。お客様に、「かわいそうな状態になってるね・・・」なんて言われる始末。
先立つものがないのも大きな理由ですが・・・ 一時は、レストアして自分の子供に譲ろうなんて思っていたんですけどね。でも、手放すことは考えていません。長男より長い付き合いなんで、そんな気にはなれないですね。現在の愛車は、F55型のMINI。今気が付きましたが、今まで強く魅かれたクルマは丸いヘッドライトのクルマばかり。自分は丸目のクルマが好きなようです。
中山 佳紀
ユーロフランス ユーズドカー
店長